足と靴の理論セミナーを見てきた

2012年9月2日 @ 12:00 AM

夏休み期間を利用して行われた「足と靴の理論セミナー」を見学してきました
1208huruse06.jpg
このセミナーでは実際に型紙を切ったり、作業があったり、などは一切無い
理論セミナーの名に恥じないものでした。


理論セミナーの理念は下記のとおりです。
EU靴先進国の靴技能士養成機関に於ける基礎学習は、造形美学や靴工学(製靴技法)、ファッションビジネス学は基より、靴に関係する解剖生理学・運動力学(歩行)・医学が必須です。
ヨーロッパでは、靴は古くから≪半医半商≫と呼ばれ、医学の領域が半分入ったビジネスですが、日本の靴業界、特に若い靴デザイナーや技能士に最も乏しい部分だと言えます。
「足を熟知して、靴ファッションを考える」、これが≪良い靴作り≫の基本です。
このように、靴づくりには欠かせない理論セミナーを開催いたします。

講義内容は軽めかなぁ、と考えていたのですがそりゃもうどっしりずっしりとした
内容の濃ゆいものでした。
生徒さんは全部で10人。
1208huruse01.jpg
講師は古瀬勝一(ふるせよしかず)氏
1208huruse02.jpg
セミナーの最中は下記のようにみっしりぎっしりと知識が詰め込まれていきます。
1208huruse03.jpg
カリキュラムは下記のとおりとなります。
2012.8/  2(木) ① 靴とデザインに関係する足の解剖生理学 (1)
7(火) ② 足とラスト(靴型)の相関 (1)
9(木) ③ 足とラスト(靴型)の相関 (2)
21(火) ④ 歩行(運動)学
23(木) ⑤ 靴とデザインに関係する足の解剖生理学(2)
28(火) ⑥ 足と皮膚の異常
30(木)  ⑦ 国際商品知識足
最終日に見学に来たので「国際商品知識足」ということでしたがそれ以外の
ものも統括的に話されていました。
テキストの中身見せて~、と見てみるとずっしりと重いものでした。
1208huruse05.jpg
、、、このテキストって人間の足の筋肉から骨まで入っていますやん。

古瀬氏「そりゃ理論セミナーですから。
筋肉と骨を理解しなくて靴は作れませんよ!」

私が聞いていたのは1時間ちょいくらいです。
その間に話していたのは、、、

・コスト計算ができるようになってください。
コスト計算とは何か?
材料費、工賃、消耗品代のみならず、そこの場所代や相談料なども
きちんとコストに載せてください

・簿記3急くらいの知識はほしい。税金とは何か?確定申告とは?
これらのことを考えたくない!作るだけに集中したいならばメーカーの職人さんになってください。底つけ師、甲革師などの専門職です。
独立しないほうが格段に楽です。作ることに集中できます。
でも「お店を構えたい!」「独立したい!」というのならば簿記3級くらいの
知識は身につけてください。

・一度メーカーに入った方が楽。
上記にあげたコスト計算やらプレゼン能力が身に付きます。
自分が担当する部署のみならず色々なものを見ることで勉強になります。
独立する前にメーカーに入るなりしてから独立したほうが格段に楽です!

・革の各部の名称説明
ワシントン条約で爬虫類の仕入れは制限されている。

・ヨーロッパにおける靴の考え方や事情をテキストをもとに講義
欧州では高級靴を世界各国に向けて売っている。
日本は日本国内だけに向けて売っている。
だから欧州では、世界に向けて売るための表示・表記を考えている。
欧州とアメリカの表記サイズは異なる。

などなどでした。

靴の世界は独学では難しいところがあります。
シューネクストでは靴造りの基礎から応用、発展まで各種セミナー・講座を用意しています。

関連記事: