ジャパンレザーアワード授賞式を見てきた。ドン小西氏を使うメリット・デメリット

ジャパンレザーアワード授賞式を見に来ました。
アワードも今年で8回目、大阪での審査会&授賞式は3回目となります。大阪でやってくれる以上見に行かなきゃ行けないわなぁ(;´д`)
今年はドン小西氏が審査員に入り、受賞作それぞれにコメントをくれるが、聞いていて面白いな、と思ったことをつらつらと。

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ドン小西氏を審査員として使うメリット・デメリット

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ドン小西氏のコメントは面白い。
彼は10月に行った審査会の時に面白いな、と注目した作品には「これ、覚えているよ」と授賞者にコメントをする。
逆に言うならば覚えていないものは覚えていない、と暗に言っている。
覚えていない作品に対してよく言うならば辛口コメントを、悪く言うならばケチを必ずつけますね。
アシスタントのおねーさんの冷や汗っぷりが目に見えるようでした。

辛口コメントをつけることは別に悪いことだとは思いません。逆に彼が辛口コメントを言ってくれるからこそ他の審査員も好きなことを口にしやすくなっている。
多分ドン小西氏に求められているのはこういう辛口の部分なんだろうなぁ、と。

 気になった点がひとつ。
事前に資料を受け取っていないのか、受け取ったが読んでいないのか、壇上に作品があげられてはじめて作品のコメントする点を探しているのが見てとれる。
なんというか、思考が揺らいでいるのがわかります。この点は改善してもらいたいなぁ、と。
昨年の授賞式に来てくれた干場義雅氏は1つ1つの作品を事前に見たうえでコメントしているのがわかっただけにこの点が残念だったなぁと。

菅野委員長コメント

「質内容ともに一段と向上したな、と思う。
希望を言わせてもらえれば来年次回はデザイン性機能性において遊び心を提案していただけるともっと素晴らしくなるのでは、と。
普段とは違った作り手の思いを表現していただけると面白いと思う。」

ドン小西氏コメント

会場でドン小西氏は作り手向けのメッセージをきちんと発していたのですが、いかんせん授賞式に来ているお客さんは作り手は多分5%以下かと。
だからこそ遠慮無く記録したものを書き連ねていこうと思います。(まぁこっちだったら苦情来ても私の責任になりますしね)

 大賞作品について

(受賞した二本氏に対して)「個人的にこっちは目に入らなかった。君、もう一つ出していたよね?短靴のほうがよかったなぁ。こっちのは僕の家の下駄箱にありそうだったもの。」

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 総括コメント

「出展作品にコテコテと手を加えたものが多い。実際に受賞した品で並んでいるものは遠くから見るとなんでもないけど、よく見ると細かく手の混んでいる。世界に誇るグレードの高いものだと思う。

出展作品を見ているといきなりデザインから書いていると思う。まずはコンセプト、から考える。デザインなんて最後の1,2時間でいい。

僕の発想はイメージから出発。
靴ならば履いている人のイメージ。その人はどんな風に喋るのか、どんな風に立つのか、そこまでイメージする。
その上で革はどうするか、シルエットはどうするか、など、実際のハードに落としこんでいく。日本人はハードからやってしまう。
『この部分作るのに10時間かかったんですよ!』『この素材すごいんですよ』などは素晴らしいとは思うが、それらをどう活かすか。

先ほど委員長がいった遊び、僕の言う個性や創造性。
頭の中で浮かんだイメージをどう落とし仕込むか。日々ぼーとしていたらだめ。机の前でごちゃごちゃしていてもダメ。
日々の生活で考え、デスクに座ったらそれをまとめるだけ。画家でも頭の中で日々考える。そういうことを大学などでよく話す。
日本人はソフトを軽く見すぎている。」

「大事なことはどう魅了させるか。原料であるか、匠の技、などはハード。ソフトが大事。
そういうものをちゃんと頭の中でイメージ作り、それに向かって作っていく。
デザインの技法に沿ってやっているのがわかる。例えばこの靴は彼女独自のスタイルができている。(>Goh Hamada
僕はこの靴はファッションという分野で見させてもらった。」

 ドン小西氏を審査員に入れて良かったのかどうか

個人的には良かった、と思います。
交流会でもそうですが、彼がきつい意見を言ったからこそ他の審査員氏なりが言いやすくなっている雰囲気があります。
ただ、惜しいのはそれらのせっかくのコメントが出展者のほとんどには届かないのがもったいないな、と。
(審査会後の交流会か授賞式に出席した作り手って多分60人ほどでしょう)
公式HPなりで書くなりすりゃいいのに。

もちろんきちんと思ったことを表明できる審査員がいるならば別にドン小西氏を入れる必然性はないかな、とも思います。
ただ、この意見は作り手としての見方に近いので、実際の運営や広報という意味では意義があるんだろうなぁ。

キレイなおねーちゃんやおにーちゃんにコメントしてもらってシャンシャンとするよりかは意義のある授賞式だと思いました

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ここまで書いておいてなんですが重要な点

ドン小西氏のコメントは面白いのですが、彼のコメントは「彼のデザイン論」的なものであり、決して「ジャパンレザーアワードが重視する点」ではない、ということです。
受賞したいのならば彼のコメントに引きずられるのではなく、過去の受賞作品などをチェックするほうがおすすめですね。

アワード授賞式では

部門賞など全部あわせて9作品を3つのテーブルに分散。
さて、グランプリはどのテーブルから出るでしょう、というクイズをしていました。
なるほど、このようにして一般客への認知度を高めるとともに会場に来てもらう努力しているんだなぁ、と感心

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さらに「正解の方には先着50名にヌメ革の財布をプレゼント!10Fのジャパンレザーアワードストアで受け取ってくださいね♪」と誘導。
ストア?

で、ジャパンレザーアワードストア

9Fの会場から10Fにてこてこと。

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ほぅ、こんな店を。

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歴代の受賞者の品を預かり陳列販売していました。
11/24(火曜)まで2015年受賞作品共々陳列中です。
阪急うめだ10Fまでお時間あれば是非に。

 

 

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