個人的な革実験。ゴジラの革を作ってみる

シンゴジラ良かったね!ということでゴジラの革的なものを作ってみたいな、と実験。

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フェニックスのホースシュリンクはムラ染めの面白い革で、ここに型押し細工。
ホースシュリンクは馬革で扱いづらい面もありますが染めなどは面白い表情の革です。

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これから更に型押し谷間にペーストを載せてゴジラっぽくしよう、というのが実験

コーティングを落とすか、下地を塗るか

まずペーストを谷間に残すために「何もせず」「塗料接着剤を密着させるのに強力、と評判のミッチャクロン塗布」「表面コーティングを落とすために燃料用アルコール塗布」の3種類を用意。
下地材を塗る、とコーティングを落とす、は全然違う考え方。

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谷間にファブリエ刷り込み

で。
フェニックスでまだ扱っていないが革に濡れるのに割れない、と評判のSEIWAのファブリエを使用。ファブリエレッドとファブリエパールレッド。
谷間に刷り込み刷り込み。

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カービングではペースト染料を塗った後に乾く前に拭きとるが、今回のはアクリル顔料なので乾く前に拭き落とそうとするがさっぱり落ちない。
おぉよく食いついているのぅ

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秘密兵器ペーストクリ~ナ~(仮)

ここで使うのがフェニックスで今後取り扱う「ペーストクリーナー(仮)」。カービングのペースト染料を乾燥後でも落とす、というクリーナー。
成分的にはファブリエの顔料も落とす、はず。
ゴシゴシ、とすると見事に落ちてくれる。

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力の込め具合でやはり落ちる部分落ちない部分の落差があるなぁ

実験結果

アルコール>ファブリエ>ペーストクリーナー《仮)

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ミッチャクロン>ファブリエ>ペーストクリーナー《仮)

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なにもせず>ファブリエ>ペーストクリーナー《仮)

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感想

個人的にはミッチャクロン>ファブリエ>ペーストクリーナー《仮)かなぁ

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なにもせず>ファブリエ>ペーストクリーナー《仮)はやはり表面コーティングがいい仕事をしておりペーストをはねていますね。
そのため谷間にペーストが残りづらくなっています。

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この後にやらなきゃいけないこと

谷間の赤に対して表の黒味を強くしてみるか、と。こりだすとガンスプレー片手に染めなどしてしまいますが、あまり凝ったことすると参考にならんでしょうから道具なしで出来る範囲でもうちょいいじる予定。
その後に表面コーティングを新しく行い、湿気を与えてゴシゴシとこすって摩擦による色落ち耐性検査ですな。

型押しは手軽に出来る割に表現力が広がるので面白い技法です。
フェニックス店頭では型押しサンプルがあり、1DSあたり10円(だったかな?)+2000円で可能ですのでまたフェニックスにご相談くださいな。

レザークラフト Phoenix(フェニックス) -レザークラフトの材料店 革、金具、道具、テキスト、教則本

追記 2016/09/16 で、出来上がりました。

ジャパンレザーアワードに出展するために作りました。
製作工程を載せようと思ったのですが開始30分で撮影忘れて作ってしまいました。撮るのめんどくて(´・ω・`)

行程としては
・革のコーティング落とし
・ファブリエを型押し谷間に歯ブラシで刷り込み
・ペーストクリーナー(仮)で型押し山をこそげ落とし
・山部分にフェニックスコート焦茶で着色
・レザースプレーでコーティング

という流れになります。
ミッチャクロンを使うのもいいのですが、型押し山部分にも色が濃く残ってしまうのが難点だな、ということで方針転換しました。
その後にラウンドファスナー木型で作り上げですね。

制作に使った木型はキット・DVD込みで下記で販売しておりますのでよろしくお願いします。
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