大阪革日和の後に東京A-ROUNDで革日和開催。
で、終了後に埼玉の中古機械屋で箔押し機を見てきました。
このblogではそれを大阪に運ぶまでにかかった費用とプロのかっこよさをご紹介します。
目次
400kgの機械
購入した物は400kg、1m×1m×1,5mの箔押し機中古。
出物がある、ということで東京イベント終了後に埼玉県の中古機械屋まで見に行きました。
機械屋さんに聞いてみると
「先月まで動いていた。高齢の職人さんが所持していて、田舎に引っ込むので持ち家売却。
あくまで引退」とのこと。
これが10年動いていない、とか、立ち退きや倒産物件となると縁起が悪いですが、今回の機械は幸せな一生を送れたようなので第二の人生を私のもとで歩いてもらうことになりました。
さて、どう運ぼう
重量運搬業者さんにお願いすると埼玉>大阪ならば10万越えます。15万くらいかな
で、どうしよっかな~とクロネコヤマトに相談。
この重さと大きさでは家財便では無理、と。
大型家具・家電配送(らくらく家財宅急便)|ヤマトホームコンビニエンス
家財便は三辺合計が4,5mまでいけるが、重さ制限150kgまでとなる。
これが使えたら梱包まで任せるし、埼玉大阪で18000円弱だから楽ではあったのだが。。
が、聞いてみるとJITBOXチャーター便がある、とのこと。
JITBOXチャーター便(法人・個人事業主のお客様) | ヤマト運輸
- ボックス1本単位(内寸1.04×1.04×1.7(m)積載重量600kg)の貸切輸送です
- このカーゴに収まり600kg以下ならばok。
- 使用条件が個人事業主・法人限定とのことで事前申し込み審査があるとのこと。
- カーゴに載せる・降ろすは依頼主の仕事。
- オプションで2人人員をつけることは可能
- 埼玉大阪でこれ1個で2万弱でいける
- 積み込みは埼玉の機械屋さんがクレーンで載せてくれる、と。
さすがに2人つけたとしても400kgは降ろせない。さて、どうしようかな、と。
重量運搬専門業者にお願いしてみる
つてを辿り重量運搬専門業者さんにお願いしてみる。
ユニック(クレーン付きのトラック)1台と人員2名で5万とのこと。
埼玉大阪間が2万で大阪について仕事場前に降ろしてもらい移動するのに5万か~と思うがどうにもならないのでお願いしてみる。
結果的に「プロってすげぇ!」というオチになりました。
JITBOXチャーター便のwebシステムが、、、
会員になり、webから依頼を出すのだが、このシステムが15年前に設計したのかな、と思うほどひどいシステムで。。
- webからはじめて申し込むと「1,2日後に連絡するよ」と
いうお知らせメールに会社名一 切表記なし。「ヤマト」の文字す らない。なに、この迷惑メール - 連絡がきたのは4日後。3日目に催促してようやく4日目にIDとパスが。
- しかも新しいIDとパスが2セ
ット届く。どうも「パス発行ボタ ン」を連打したような。 - 当方の情報を入力。電話はハイフン付きで半角、住
所は全角のみ。備考欄は全角のみ 、50文字まで。 - 受取先の情報をいちいち保存
しなければいけない。「集 荷先」「受取先」「集荷兼受け取 り」などの区分。いや、集荷兼受 け取り、で情報可能ならそれで一 元化すりゃいいじゃんとツッコミ - 受取先登録にメールアドレス必須。受取先登録したら問答無用で先
方にIDとパスがメールで送られ る。受け取り手が何かしなきゃい けないかというとそんなことはな い。 - IDとパスが別メ
ールで送られる。メール文面も「■ログイン ID/パスワード」「■ログイン ID/パスワード ログインID:」などと書かれ 混乱必至 - 例えば自分に届けても
らいたい、A地とB地に、となる とAとB2箇所登録必要。A地点は1回しか送ることがなかったとしても登録必須。 - 電話番号登録がIDと紐付けら
れている。A地点が自分工房、B地点が受け取り自分で第2工房、という場合携帯番号を変えなきゃいけない。電話 番号を変えないと「電話番号重複していて 無理」と怒られる。 - 携帯番号1つしかないので適当に入力して備考欄に「実際の番号は~~~です」と書かなきゃいけない。
- 受取先の登録情報を間違えたので削除しようとするが削除方法がわからない。
- 問い合わせ窓口telしてみる
と電話番号情報など変更できない 、かつ、登録情報の削除も無理。 - 備考欄に「こちらの電話番号を
使ってください。当日は~~で」と書いたら備考 欄の50文字制限なんてすぐに埋まる - もちろんcsvによる出力・入力なんて出来るわけなし
「こうやるとお客を苛つかせられ
問い合わせ電話口の相手に「この
JITBOXチャーター便は偉大だ
webシステムはひどかったのですが、実際の運送は偉大です。
400kgの荷物をカーゴに入れて積み下ろしはヤマトの人間一人だけ。大丈夫かな?と不安になりましたが、、、
一人で地面まで積み降ろしてもらえました。
重量屋さんの出番だ!
カーゴから地面に積み下ろす、は重量屋さんの出番です。
ユニックでカーゴからトラック荷台に積んでもらいますが、ここから運び先までは50mほどの距離です。
が、運び先が「入り口に3mの高さ制限がある」「トラックの幅ギリギリ」ギリギリ条件を2名でクリアーしてくれます。
脇がギリギリでした。
中に入れば入ればでクレーンを使うためのスペースもギリギリ
ハンドリフターと呼ばれる道具に移動。ここからは人力移動
入り口の1cm程度の段差もきちんと鉄板で坂道を作り押して運んでくれます。
重量物搬送ってエジプト時代と変わらない
部屋の中に運び込んで一段落、と思ったらここから先の移動はコロを使ってゴロゴロと移動
最後の微調整とコロを抜き出すのはバールを使ってテコの原理で
見ていて思わず拍手してしまいました。
重量物搬送はオーダー品と同じだ
クロネコヤマトのJITBOXチャーター便は大量生産と同じです。
きちんとしたシステムでそれ専用の道具が揃っています。
その分その場で即時対応などは苦手とします。
メーカーによる量産品と同じです。
結果的に安く行ってくれます。
それに対して重量物搬送屋さんはオーダー品です。
当日になってはじめてどんな品を運び、どこに運ぶかを知るわけで。
もしかして入り口の段差が5cmあったのかもしれませんし、ユニックが動かせるようなスペースもなかったかもしれない。
それでも持っている機材と体力と機転で無事完了させてくれました。
埼玉>大阪の距離移動が2万で、50mの移動、設置が5万円。
でもその5万円は私の要望を細かく聞いてくれて、最後まできちんと仕事をしてくれました。
私のためだけのオーダー品ですね。
プロの仕事はなんて美しい、と思い知らされました一日でした。